ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ゴルフの面白さとは?...1

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これはプレーする面白さはもちろん、「観る」ことの面白さも含めてのことだけど。

ゴルフに初めて触れた頃の話。
ゴルフで最初に感じる「魅力」「面白さ」ってのは、まずはあの飛距離だろう。
なかなか棒切れの先に着いたあんな場所にはちゃんと当たらないだろうけど、まぐれ当たりで偶然当たったボールの飛んでいく様と言ったら...全く未体験の感触のはず。
...野球のボールを思い切り投げたってせいぜい100メートル、ホームランだって150メートルなんて飛びやしない。
他のどんなスポーツだって、100メートルを越えて何かを飛ばす競技なんてありやしない。
それがゴルフじゃ、当たり損ねたって100メートルなんて楽に越えてボールは飛んで行く。
まして200ヤードを超えて(いきなりメートルからヤードになるのはご愛嬌)、いつまでも地面に落ちないで飛んで行くボールの不思議な浮遊感...「へえっ!」と思った瞬間ほとんどの人はゴルフの魅力に捕まっている。
だから、ゴルフを始めて皆がまず目指すのは、その飛距離を伸ばすこと。
罷り間違って「会心の当たり」なんてのが出ようものなら、その手応え・飛んで行くボールの光景は、浮世の嫌なこと忘れたいことなんかみんな消しとばしてしまう快感を与えてくれる。
脳内麻薬が大量に出て、またこの快感を得たくて疲れも忘れて打ち続けることになる。

この「飛ばし」の魅力・誘惑は本当に強いもので、何年やってもこれだけが目的なんてゴルファーは結構多い。
(だからメーカーも嘘を承知で「前より絶対飛ぶ」と宣伝し続けて新製品を出してくる)
観る方だって同じ。
より遠くへ飛ばせる「飛ばし屋」のプロが自分にとってのヒーローになり、「成績よりもまず飛ばし」なんてプロが肩で風切ってるのがカッコよく見える。

普通なら、それがゴルフを知るにつれて「アイアンの切れ味」とか「アプローチの凄技」とかにも興味が湧くようになってくる。
スコアをまとめることにも、深い魅力があることに普通なら気がつく...「あれ? ゴルフって人生に似ているんじゃないか?」なんて感じ出す頃。
ただ、ここから道がまた別れる。
「スコアをまとめる」ことが他のゴルファーとの競争の「ただの数字減らし」になる者と、コースや同伴競技者との「勝負」に興味が行く者とに。
多分、ここでゴルファーの品格が決まる。
「スコア乞食」と「戦うサムライ」と、だ。
  
そしてサムライにも、得意技でタイプは別れる。
あくまで飛距離が持ち味の長刀一刀流と、小技に命をかける忍耐の二刀流だ。

それはプロでも同じ...それで対等に戦えるのがゴルフの面白さなんだけど、最近じゃあ用品用具の進歩がすっかりその面白さを奪ってしまって、ゴルフのそんな魅力を変えつつある。

おいR&Aよ、長尺パターの規制よりやることがあるんじゃないのか?
(実は、まだ根に持っている(笑))


(この話、とりとめもなく次回に続く。)