ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

「自分を殺してやりたい」と言った男

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全米プロの決勝ラウンド、3日目を見てはいたのだが...どうにも疲れてしまった。

松山の応援をしてはいるのだが、俺は彼のスイングリズムが嫌いなのだ。
一球一球、アドレスに入ってから打つ迄に10秒以上かかり、特にクラブを静止させてから始動する迄の「間」が長過ぎて、見ているとイライラして気持ち悪くなって来る。
これを優勝争いをしている関係で、録画を含めて恐ろしい程何度も見なくてはいけない...これがつらい。
勝っては欲しいが、スイングは見たく無い...全く嫌になる。

それと、以前から書いているのだが「全米プロ」と言うのはアメリカ地区の大会であって世界の「メジャー」と言うのには違和感があるのだ。
この時期に開催するのだって、9月から始まるフットボールシーズンを避ける為だとも言われているし、なによりも始まったった時から「アメリカの職業ゴルファー」の為の試合だったのは周知の事実。

普通考えれば、4月のマスターズはボビー・ジョーンズの「ゴルフの祭典」。
6月の全米オープンは、世界最大のゴルフ人口の国の「世界最強」を決める大会。
全英オープン(The  Open)は、「世界最古のオープン競技」で、メジャーと言う名の試合に値する。ただ、この全英オープンは本来は8月に開催した方がいいと思う...あの国で8月が暑くてゴルフが出来ないなんて事は絶対に無く、むしろ「夏の終わり感」がもっと強く出てより印象的な試合になるだろう。
4月・6月・8月とメジャーをやったら、次は当然10月だろう。
その最後のメジャーは気候を考えたら中東か南米の国ででも開催すればいいんじゃないだろうか。

なんて事はどうでもいいか...「日本人初のメジャー」が手が届く所に近付いているのは確かだから、松山の応援はする。

日本人4人が参加して、3人が通過した試合。
昨年の日本ツアー賞金王池田勇太のみが、予選落ちした。
池田は今年のメジャー4試合に参戦して、調子は良かったと言うのに結果として全て予選落ち。
その感想を聞かれて、「自分を殺してやりたい」と言った池田の顔に「男」を見た。
口惜しいだろう、無念だろう、そしてなにより自分の不甲斐なさに強烈な怒りを我慢出来ない程感じているだろう。
そう言う気持ちは我々ぐらい生きていると、嫌になるほど何度も経験しているものだけど、彼にとっては上手く行ってきたプロゴルファー生活ではじめての強烈な経験ではないか?

今後の池田に注目する事にする。
単なる言葉だけなら、それだけの男。
歯を食いしばって捲土重来を期す男の姿を期待する。

(以前ニッカンゲンダイのコラム用として描いたヒトコマ漫画を、週1でアップして行きます。)