ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

「こんなハズ無え~!」から「こんなもんだろ」へ

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「道具は良い」、「マッチングも良い」、「ライも悪くない」、「以前調子が良い時だったら、ピンそば間違い無し!」...

「あれ、右行っちまった」「え!引っ掛けた」「あれ? ショートだ!」...
「そんなハズ無えだろ~~!」
が、よくあったパターン。
まあ、なんて傲慢なんだろうかねえ...俺の事だけど。

ゴルフが紳士を作るって言うけど、とんでもない。
やればやるだけ、酷い人間が出来上がる...特に一時期「上級者」と呼ばれたことがあるような半端者が一番いけない。
そもそも「嫌な奴ほどゴルフが上手い」なんて言葉も伝わってきてるけど、「半端に上手かった奴」が一番いけない...俺の事だけど。

でも、一時期「俺は上手かった」って錯覚してた奴が下手に戻った後に、当然のミスをしているのに一々「そんなハズ無え!」とか「おかしいじゃねえか?」とか、怒ったりコースのせいにしているのは見苦しいったら無い...つまり俺の事だ。

でも、実におおらかでいい加減な精度で、壊れやすくて、1本1本重さも長さも太さも硬さも違う大昔のクラブで打つとなったら、うまく打ったってどのくらい飛ぶか分かりゃあしないんだから、「そんなハズは」の「ハズ」が無い。
大体ヒッコリーアイアンとかなんて、自分の感覚じゃあ「届くと思えば届くが、届かないと思えば届かない」くらいの距離感で使うもんだ。
それもクラブが壊れるほど強く打つなんてことはしないんだから、「狙ったところに行かない」どころか「その辺に行けばいいや」で打つしかない。

これがいい。
だから「こんなハズじゃ~」なんて思わなくて済む。
スコアにはなかなか反映されないけど、古いヒッコリークラブで遊ぶようになると、たまにいいショットが出ると「やった! 実に気持ちいい!」だし、ミスショット(難しいクラブだから当たり前のこと)を打ったって「まあ、こんなもんだろ」で済む。


俺が俺の嫌いな「嫌なやつ」や「悪人」にならなくていいから、実に気分は良いのだ。
パーオンなんてしないのが当たり前だし、寄せてパー取る事もなかなか無いし、バーディーチャンスなんてそれこそ1ラウンドに一回あるかどうかだけど、それで不満は無いのだ。
それから、こんなクラブを使うようになって、昔競技をやっていた頃好きだった距離の長いチャンピオンコースにあまり魅力を感じなくなり、「狭くてトリッキー」「短くて狭くてアップダウンがある」なんてコースに以前よりずっと魅力を感じて来ている。

そして何より、こういうクラブに慣れて来て、スコアをまとめられるようにもなって来たのを感じている。
「こんなハズじゃねえ~」なんて怒らなくても、「へえ、こんなもんでパーが取れるんだ」なんてのが多くなって来たのが嬉しい。


何より精神的には、以前よりはずっと穏やかに回れている。
これは、俺には本当に有難いことだ。