ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

冬のゴルフを楽しむために

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昨日は若いゴルフの友人と、純米酒を飲んで忘年会。
やっぱり青魚と純米酒は合うなあ。

という季節、殆ど毎日最高気温が10度以下で最低気温は氷点下、と天気予報で言っている。
北海道や東北、北陸地方では大雪や暴風雪の天気だとも聞く。
彼の地では、ゴルフは4月5月になるまで冬眠中だ。
寒いながらも行く気になれば冬ゴルフを楽しめる、彼の地以外に住むゴルファーは幸運だとも言える。
しかしこの寒い冬のゴルフは、前に書いた様に命の危険も大いにある危険なスポーツだという事を肝に銘じておきたい。

そこでごく個人的ながら、寒い冬を楽しく遊び、なおかつ暖かくなった時に少しでもゴルフが上手くなっているような「冬ゴルフ」を提案したいと思う。
30年以上続けて来たドタバタゴルフからの経験だから、技術的な事より「身の安全のために」という事の方が大きいかもしれないけど。

まず、これまでと同じスイングをしようなんて思っちゃいけない。
寒さ対策で、皆重ね着や厚着をしている訳だし、普通の生活での運動量も減っていて筋肉や関節の可動範囲は間違いなく狭くなっている。
おまけに寒さで筋肉の柔軟性は失われ、復元力も落ちている。
要するに身体は油が切れてゴムが劣化し、ベアリングやジョイントにガタが来ているロボットになっていると思う事だ。
そんなところに、朝早く起きて車を運転し、暖かいクラブハウスから寒いコース(ゴルフコースの方が住宅地より確実に温度が低い)に出て来て、ろくに暖気運転もしないうちにスタートしてしまう。
...これで、今までと同じイメージでドライバーなんか振り回したら、壊れない訳がない。
たとえそう思ってスイング出来ても、暖かい時と同じ様に飛ぶなんてあり得ないし、それで力が入ればとんでもないミスショットが出るのは当たり前だ。
アイアンもアプローチも同じ事。

自分がそんなおバカな事を何度も繰り返して来たおバカゴルファーだからこそ、それの反省を込めてこんな冬ゴルフを提案する。

まず、道具から言えばドライバーは出来れば寒くてもシャフトのしなりを感じられる、いつもより柔らかいものが良いんだが、他のドライバーなんか無いって人は打つイメージを変える...絶対に宙高くビッグボールを打とうなんて考えない事。
寒い冬の朝一からこんなボールを打とうなんて考えている人は、上手く打ててもあばら骨や胸の筋を痛めたり、ギックリ腰になったり首筋を捻挫したり、肘や手首を痛めるのが落ち。
冬は少し越し短く持って、イメージはシャフトのしなりを利用して(腕力ではなく)低いボールを打つ感じ...100ヤードも宙を飛んだら後は転がって100ヤード行くなんてイメージがいい。

ボールも、冬は凍ったグリーンでどうせスピンなんてかからないんだから、柔らかい打感の安いボールで良い...本当に寒い時には安い「女性向け」のボールの方が良い。

アイアンでのセカンドショットも、基本は転がし。
150ヤード以内は、徹底して転がすイメージだ。
例えばいつもなら100ヤードをピッチングなんて人は、7番か6番でハーフショット...グリーンの4~50ヤード前から転がって行くイメージ。
150ヤードなら3番か4番...持ってなければ5番かユーティリティーで同じくハーフショット...運が良ければ乗るし、慣れれば力加減も判ってグリーン周りには持って行ける。

こんな事を書くと、「そんな転がしなんてやった事無いから、乗る訳ない」って言う人がいるけど、なら聞くけれど「貴男は普段のゴルフでいつも150ヤード以内を奇麗に乗せているのかい?」。
いいかい、PGA(アメリカツアー)のプロだって150ヤード以内のパーオン率は78%なんだぞ!...100ヤードだって81%!、普通のアベレージゴルファーは5割も乗らないんだ。
トップ上等、ダフりさえしなければ転がしで誰でもグリーン周りには行くんだ...ちょっと慣れれば100ヤードなんて普通に打つより乗る様になる(間に池やバンカーが無かったら)。

途中に坂や凸凹なんかがあったら、ユーティリティーや3W、4Wなんかで転がすのも面白い。
以前最高気温2度なんて言う冬の古河ゴルフリンクスで、残り240ヤードを3Wで転がして乗せた時は気持ち良かった(フェアウェイが凍っていたので面白いくらい転がって行った)。
これはやると楽しいぞ~...それにいい季節になった時に、同じ100ヤードをいろんな打ち方と球筋で乗せる方法を考えられる、「ゴルフ頭の柔軟性」を鍛える良い練習にもなる。

これをやってみると、ウッドでもアイアンでもきちんとフェースの良いところでヒットすると、意外とボールってのは飛ぶし転がるもんだという事を知る事になる...つまり、いかに普段きちんとフェースの良いところで打っていなかったかが判る、と言うことでもある。

もう一つ、こういう気構えでアドレスに入ると、普通のショットを打とうとする時よりずっと緊張やストレスを感じない事が良い...失敗当たり前でただボールを操る面白さを考える様になる。
アプローチも間にバンカーや池が無かったら出来るだけ転がし...10ヤード以内なら、7番や5番でヒールを浮かして吊って構え、強めにカツンと打てば良い(こうすればダフらないし、強く打っても大オーバーしない)。
基本グリーンは凍っているんだから、ピンオーバーが普通と思う事。
バンカー越えや池越えはグリーンオーバー覚悟して、グリーンセンター狙い...グリーンオーバーしても大した問題は無い...冬ゴルフなんだから。

グリーン上では、パットに神経を集中しない事...スコアを考えて息を止めたりすると血圧が上がるから大いに危険、構えたらすぐに打つ事。
ツーパット上等、スリーパットでも大した事無い...バッタリ死ぬより良いだろう。
昼酒、極力回避の事...やむを得ず飲んじまったら、早めにハウスから出て寒さに身体を慣らし汗かくくらいの柔軟体操を。

そうそう、大事な事をもう一つ。
どんなに寒くても、水分補給は絶対に忘れない事!
寒いとつい飲み物を飲まずにまわってしまうが、汗をかいた感触は少なくてもラウンドは必ず水分を消耗し、血液ドロドロ状態になっている...これで水分補給をしていないと、心筋梗塞脳梗塞の原因になる。
ゴルフコースで倒れるという事は、多くのコースが病院のある街から離れたところにあり、近くにAED(自動細動器)なんかもある訳ないし、救急に連絡して治療を受けるまでに致命的な時間がかかる。
もし倒れたら、生還の確率は凄く低いのだ。

準備をし、緊張せず、自分にプレッシャーをかけず、プレー中も身体の調子に気を配り、ただ笑って楽しむ事に徹底する事...だから本当は冬ゴルフはスコアなんかつけない方が良い。
どうしても何かと勝負したい人は、友人とのマッチプレーで帰り道のラーメンなんかを賭ける程度が良いだろう。