ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

気をつけろよ! 冬のゴルフ

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ゴルフってのは、「40代以上の人にとって最も危険なスポーツである」ってこと、知っているだろうか?
10年程前の統計でも年間数十人の「ゴルフ場での突然死」が報告されており、この数は団塊の世代が60代の半ばにさしかかっている現在、もっと多くなっているはずだ。
それにこの数字というのはあくまで「突然死」、つまりそれから24時間以内に死んだ数で、それ以上時間が経った後で亡くなった人の数は入っていない。

ネットで調べてみると、その「突然死」の人の数でゴルフはテニスの約8倍...40代以上の人のスポーツでの死因のダントツの1位である。
その死因は、主に心筋梗塞心不全、それに脳卒中だとか。
単純に発生した季節で言えば4月5月が多いらしいが、これは冬は多くの地方でゴルフ場自体がクローズになる為に、結果としてゴルフをする人自体が少なくなり数字も小さくなっているんだと思う。
現実に自分が聞くのは、12月から2月にかけて「xxゴルフ場のx番のティーグランドで倒れて運ばれた人がいる」とか「ooコースのグリーンでパットを打とうとしてバッタリ倒れた」とか言う情報だ...それもゴルフ媒体の編集者などから。

自分も、もう十年以上前に不整脈の発作を体験したのが12月末の冷え込んだ日のゴルフだった。
その日は月例で、その2~3ヶ月前から調子が上がって来ていたので優勝を狙おうと気合いが入っていた...しかし、結構な量の急ぎの仕事が直前に入り月例翌日が〆切だった(月例は日曜日のため、月曜〆切の仕事が入るとスケジュールはきつくなった)。
月例から帰ったあとでは間に合わないので、結局徹夜で仕事をした後寝ないで月例へと100キロ走って出かける事になった。
そして2オーバーで来た8番ホール。
ティーーショットを左に引っ掛けたので、ホールの反対側のカート道に止めたカートからクラブを持って走り、セカンドを打ってから走ってカート道に戻った時に...おきた。
なんだか心臓の辺りがふわふわした感じで、何時もはどこにあるか特に感じない心臓の位置が妙にはっきり判る。
なんだか変だと思って自分の手首で脈を測ると...「ドン...ドドン...ドン,ドン...ドドドン,,,」と、信じられないくらいバラバラ。
気のせいかと思って、カートで横に座った同伴競技者に「なんだか脈がバラバラな気がするんだけど、ちょっと見てくれます?」と頼んで、手首の脈を測ってもらったら「え~! 脈がメチャクチャですよ! 大丈夫なんですか?」と大声を上げた。
他の人も同じ様に測って「すぐにやめた方がいいですよ」「気分悪くないですか?」とか...
結局、そのハーフで棄権してハウスで静養していたが治らず、家に帰って救急病院に行って点滴を受けたが治らず...治ったのは次の日の昼頃だった。
幸い、その後は定期的に病院に通い、また徹夜明けでゴルフなんて事は絶対にせず、医者に言われた「最高気温10度以下と、最高気温30度以上のゴルフは避ける様に」との言葉を(極力)守ってるので、再びそういう事は起きずに現在までゴルフを続ける事が出来ている。

冬気温が低い時には血圧が上がりやすく、またゴルフというものはショットの度にプレッシャーや気合いが入ったりしてなお血圧が上がりやすくなり、またショット後では急激に血圧が下がる事になる。
その急激な血圧の変化が心筋梗塞脳卒中を呼び起こす、と言われている。
そして、グリーン上でも「入れなくちゃ」という思いはやはり血圧を上げ心拍数を増やす...おまけにこの「静的な」運動はパッティングの最中に息を止めて繊細な動きに集中する...これも急に血圧を上げる要因となり、いけないらしい。

それでなくても冬のゴルフは、理不尽で不合理な結果をゴルフにもたらす事が多い...凍ったフェアウェイに凍ったグリーン、冷たい氷のような風と動き難い服装、冷えて力が上手く抜けない身体、強張る筋肉...そこにコンペや握りなどのプレッシャーや見栄や強い思い入れがあったら、まるで自殺する為にゴルフに来たみたいだ

これからの季節、40代以上のゴルファー、特に60を越えたゴルファー(元々に高血圧や高脂血症や肥満などの成人病がある人は特に)は、「冬のゴルフは危険だ」という事を、充分覚悟してゴルフに出かけて欲しい。

出来るなら、最高気温5度、最低気温ー3度なんて時は中止にした方が...