ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

スタンスをとってしまったら...

イメージ 1

「スタンスをとってしまったらすべてが決定したのだ。 あとはやる事は一つだけ「ただ打つだけ!」だ。」...レズリー・ショーン。
レズリー・ショーンは1920年代に活躍した著名なゴルフ評論家。
ピリッとした風刺の効いた言葉を多く残している。

で、この言葉の意味と言うのは・・・・要するに「構えたら早く打てよ!」ということ。
最近コースでスタンスをとったまま、モゾモゾ動いてなかなかスイングを始めない(始められない?)人を、また多く見かけるようになった。
グリップをいろいろと握り変えたり、上下左右に忙しくクラブヘッドを動かしたり、背中を丸めたり伸ばしたり、あるいは首を亀のように伸ばしたり引っ込めたり...いつまでそれをやり続けるんだ?なんて気になる様な人をあちこちで見かける。
まあ、そんな人は九分九厘酷いミスショットで終わるんだけど、たまに上手く打っちゃう人がいるからたまらない。
上手くいったもんだからそれで間違いないと思い込んで、ますます打つまでに時間がかかる。
...上手く打てたのは偶々の偶然なんだから次からはミスが殆どなんだけど、自分じゃおかしくないと思っているから打ち終わったあとまでモタモタとティーグランドの上で他の人の邪魔をする。

以前のゴルフブームの時には、構えたままピクリとも動かなくなって,,,それがあまりに長いものだから見ている人が心配になって顔を見に行こうとした途端、いきなり全速全力ショットをぶちかます人が結構いた。
これはバックスイングの方がダウンより速い様なスイングになる事が多く、殆どが目も当てられない様なミスショットになる。
こんな人はアドレスのまま死んだように動かなくなる事から、「地蔵さん」とか「ゾンビ」とか陰で言われていた...一緒にまわっている人はたまったもんじゃないから、月例なんかでは一緒の組になりたくないと嫌われていた(何故か本人だけがそれが判っていないのだが)。

今はジッと止まってしまうんじゃなくて、いつまでもモゾモゾしている人が多いというのは何か理由があるのかも知れない(プロの影響かレッスン書の影響か...)。

しかし、この「アドレスに入ってから時間がかかる」というのは良い事は一つもない...ミスが増えるし、他のゴルファーからは嫌われるし、何より美しくない(むしろ気持ち悪い)。

ここは以前書いた「7秒ルール」をもう一度思い返すべきだ。
7秒ルールとは「ティーアッップしたあと7秒以内に打つ」という事。
これには科学的な理由がある。
人は何かをしようと決めた時に、7秒間はその事に集中出来るが7秒を越えてしまうと「不安」や「疑問」や「迷い」や「恐怖」や「失敗の記憶」などがどんどん頭の中で生まれてくる。
それは時間が経つ程大きく強くなって、人をその頭に湧き出て来た様な失敗に誘い込む。
それは「失敗願望」とかいわれるもので、失敗すると「ああ、やっぱり」とむしろ安心してしまう様な心理になる。
「失敗」したいのではなく「成功」したいのなら、心を決めてから7秒以内にスイングを始めると決めておく...そうすると、悪いイメージで一杯になってからスイングを始めるよりもずっと失敗は少なくなるはずだ。

ただし、7秒ルールを守っても、実力以上に良いショットを打てるようになる訳ではないからお間違いの無いように。

こうした「遅い」ゴルファーは自分が「遅い」とは思っていないものだが、7秒という時間を決めると必ず「そんなに早く打てない」と言う。
...もしあなたが「7秒では早すぎる」と感じたなら、あなたは他のゴルファーから「遅いゴルファー」だと思われている確率が高い。

こういうゴルファーはたとえ上手くても、スコアは悪いがプレーの速いゴルファーよりもずっと敬遠されてしまうからご注意を。