かなり前に、中古クラブ屋で見つけて手に入れた、ヒッコリーシャフトのマレットタイプパター。
ネットで調べても良く判らなかったが、こういうタイプのパターを作っている会社の製品であるらしい。
別にクラシッククラブということではないようだ。
もの凄く柔らかい素材の(アルミ?)のヘッドは、すぐに他のクラブとぶつかって小さな当たり傷が付いてしまう代物だが、ボールを打った感触はタッチが柔らかくて気持ちがよい。
グリップは皮が巻いてあり、シャフトの中間とグリップの下の部分は黒い細いひもで巻いてある。
ヘッドの後部に「Otey Crisman」と刻印されていて、フェースには逆「C」のマークが付いている。
手に入れたときはフェースも小さな当たり傷が一杯ついていて、なんとなくでこぼこしているように感じたので、近所のクラブ屋でグラインダーを軽く当てて表面を平らにしてもらった。
まだ、ロングシャフトのパターを使う前のこと、なんだか感触が気に入ったので試合で使う事にした。
マッチプレーなどで、このパターを見て対戦相手が「ギョッ」とした顔をするのが面白くて、暫くエースパターとなった。
結構良く入り、このパターで破った相手は結構な数になる。
ただ、シャフトが短くて、これを使うと前傾が深くなり過ぎ、ちょっと練習するだけで腰が痛くなった。
傷つきやすいヘッドには、下の娘が一つくらいの時に履いていた赤い小さな靴下を被せて、パターカバーの代わりにしていたが、これはキャディーさんに受けた。
大事なパットの時には、その娘の靴下がなんだか「守り神」の様に感じてミスが少なかったような気もするし。
...他に使った色々なパターは、みんな売るか他人にあげるかしてしまったけれど、このパターはなんだか手放せなくて、今でも古いキャディーバッグに埃を被って挿してある。
別にクラブとしては人気も価値も無いものらしい。
...思い出したのは、このパター...娘の小さな赤い靴下をヘッドカバーにつけているときには良く入るパターだったけど、やがて娘の靴下が擦り切れてボロボロになり、ヘッドカバーとして使えなくなってからは全く入らなくなってしまったんだってこと。
今にして思えば、あの小さな赤い靴下と、セットでこそ俺のエースパターだったのかも知れないなあ...